元利均等返済方式とは

利息にはいくつか種類やルールがあり、各金融機関やカード会社は法律の範囲内で利息を設定しています。支払う利息の金額に大きく影響する、「元利均等返済方式」と「元金均等返済方式」の違いを見てみましょう。元利均等返済方式とは、返済額が一定で、元金と利息の両方を決まった金額で返済していく方法です。返済額が一定であるため計画が立てやすく、返済当初の金額も比較的少なく抑えられます。計算は以下の通りです。

・1回目 元金×(実質年率÷12ヶ月)=利息2回目以降 借り入れ残高×(実質年率÷12ヶ月)=利息例えば、30万円を年利17パーセント、返済期間2年の24回払いで返済する場合、毎月の利息は・300,000円×17パーセント÷12(ヶ月)=4,250円となり、以後利息は借入残高に応じて少なくなっていきます。毎月の返済額は14,977円で、支払う利息総額は59,441円です。利息の金額は元金の現象に応じて変わりますが、毎月の返済額を一定に設定しているため、返済額のうちの元金の割合は多くなっていきます

元金均等返済方式の違い

これに対し、元金均等返済方式では、元金を減らす金額を一定にした上で利息を決定していきます。返済開始月の支払い額は17,000円と約2,000円多くなりますが、12ヶ月目を過ぎると元利均等返済方式よりも安くなり、以後14,750円から最終月の12,687円まで減少します。この間、返済していく元金はずっと12,500円で固定されています。返済開始当初の金額は大きくなるものの、回を追うごとに返済額は少なくなっていき、最終的に支払う利息の総額も元利均等返済方式に比べて少なくなります。支払う利息総額は56,244円で、元利均等返済方式に比べて約3,000円ほど安く済むことになります。

計算式は元利均等返済方式と同じですが、毎月の返済額の中身が「返済額を一定にしている」か、「元金の返済額が一定」かの違いがあります。元金が減っていったほうが発生する利息も少なくなっていくためお得です。しかし、元金均等返済方式を選べるのは住宅ローンや一部のカードローンだけです。一般的には元利均等返済方式が採用されているのが普通で、どちらかを消費者が選ぶことはできません。他にも、「元利定額リボルビング方式(元金×実質年率÷365日×30日=利息)」などがあります。

利息の計算方法

現在抱えている債務がどのようなものであったとしても、利息の計算は以下の通りです。

・元金×実質年率(金利、年利も同義)×利用日数÷365日=利息

例えば、100,000円を実質年利16パーセント、返済期間1年で借り入れた場合、利息は

・10×16パーセント×365日÷365日=16,000円

となり、月々発生する利息は

・10×16パーセント÷365日×30日=1,315円

です。

毎月発生する利息を、さらに現実的な数値を一覧で見てみましょう。

・借り入れが20万円の場合 20(万円)×16パーセント÷365×30日=2,630円
・借り入れが30万円の場合 30(万円)×16パーセント÷365×30日=3,945円
・借り入れが40万円の場合 40(万円)×16パーセント÷365×30日=5,260円
・借り入れが50万円の場合 50(万円)×16パーセント÷365×30日=6,575円

冒頭で紹介した通り、抱えている借金の計算方法や内容がどんなものであったとしても、元金さえ減っていけば、その分毎月の利息や利息総額も減っていくことが分かります。借金を完済するコツは常に、利息以上の金額を支払って元金を減らしていくことです。

収入が支出を上回る状況を確保できれば、貯金を取り崩してでも何とか元金を減らしていくことで、毎月の利息や支払総額を減らすことが可能です。